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安全!安心!箱型未来通信

Sep-2024
vol.49
 
箱型擁壁は耐震性・排水性・安全性・環境性・施工性・経済性に優れた工法として、各地で箱型擁壁工法が採用されています。さらに、急速施工が容易で災害復旧にも最適な工法として全国で3016件の採用実績を積み重ねています。
箱型未来通信では、全国の箱型擁壁の施工事例、採用事例を毎回ご紹介しています。
 
施工事例1 鹿児島県 ロケット輸送道路に使われた箱型擁壁 道路工事

当該工区は、全延長2km以上あり当初設計では大型ブロックが設計されていましたが着工前に、施工性・経済性を考慮して補強土壁工に変更となりました。しかし、施工を進める中で、地域がら雨の多い地域であることから、施工がなかなか進まないとの相談をいただき、箱型擁壁を提案しました。その後様々な検討を行い採用いただきました。
ゼネコン様からは、施工も容易で工期短縮を図ることができたと感謝されました。さらに箱型擁壁施工時の足場(アルウォーク)が使いやすいとご教授いただきました。

(防犯上の理由で現場の写真は掲載できません。今回JAXA様より特別に許可をいただき写真を掲載しています)
発注者 : 宇宙航空研究開発機構
工事名 : 種子島宇宙センター衛星係
(1、2号擁壁)
現場住所: 鹿児島県熊毛郡南種子町
竣工時期: 2023年11月
施工規模: 壁高:7.5m 延長:76.0m
施工面積: 465.0㎡
       
設計のポイント ロケット運搬の搬入路ということで、上載荷重は搬入用特殊トレーラー(実機)の車体寸法・車体重量・最大積載物の重量から設計荷重を40.7KN/m2と決定し検討を行った。土質定数は、現位置での三軸試験結果がありそれを採用した。
施工のポイント バックホウでの荷吊り施工が禁止されていたため、クローラクレーンで施工を行った。箱型擁壁の施工中でも、対象道路は施工関係車両が通行するため片側車線は供用しながらの施工で工期短縮が望まれた。
採用のポイント 施工性・排水性
[ 設計条件] C=4.0KN/㎡・Φ=32.9° γ=19KN/㎡ 勾配・形状: 盛土・勾配1:0.5 緑化なし

 
施工事例2 福岡県 箱型擁壁の景観をお気に召されて… 民間工事

施主様(日明病院の理事長)が箱型擁壁の景観を気に入っていただき、採用になりました。現場は通りの多い道路に面しており、上では病院の建築作業も同時進行しておりましたので、現場担当と綿密な打合せを行い納入等対応いたしました。
基礎等には時間を要しましたが、製品を並べだしてからは、スムーズに施工も進み、施工業者からも大変好評でした。ただ、後半は施工業者様も施工に慣れてきて、製品を据え付けるスピードが速くなったため、製品納入の調整に苦慮しました。
発注者 : 民間工事(日明病院様)
工事名 : 日明病院新築工事
現場住所: 福岡県北九州市小倉北区
竣工時期: 2022年4月
施工規模: 壁高:138.0m 延長:76.0m
施工面積: 760.0㎡
       
設計のポイント 北九州市では箱型擁壁の実績が多く、施主様が他物件での箱型擁壁をご覧になり、景観性を気に入っていただき、ぜひ使用したいとの事で採用になりました。
施工のポイント 車、人通りの多い道路に面している為、納入、据付時の吊作業には気を付けて施工しました。
箱型擁壁に合わせて、天端の重力式擁壁にも同等の模様を施しております。
採用のポイント 景観性
[ 設計条件] C=10.0KN/㎡・Φ=25.0° γ=18KN/㎡ 勾配・形状: 緑化なし

 
施工事例3 熊本県 施工後の見栄えを考慮した箱型擁壁 道路工事

施工業者様が、出来上がりの見栄えを最優先に考えていただき、発注図面を変更していただけました。
発注図面と大きく変わり(壁高は高くなり、延長は短くなる)何回も割付図の修正を行いました。また既設の法面にぶつける為、現場合わせでの難しい施工となりました。施工業者様がいろいろと割付の見栄えのことを考えてくださり、ご覧のような綺麗な仕上りとなりました。擁壁の勾配は正面が5分で側面の勾配は1割と変則的になっています。
発注者 : 熊本市役所
工事名 : 都市計画道路花園池亀線
(3工区)構造物築造工事
現場住所: 熊本市西区花園
竣工時期: 2023年1月
施工規模: 壁高:13.5m 延長:15.1m
施工面積: 165 ㎡
       
設計のポイント 壁高が高い為粘着力の値がきちんと出るかがポイントでした。
施工のポイント 既設の法面にぶつける為現場合わせの施工
採用のポイント 景観性・施工性
[ 設計条件] C=26.4KN/㎡・Φ=29.6° γ=14.9KN/㎡ 勾配・形状: 切土・勾配 1:0.5 緑化なし

 
施工事例4 福岡県 大雨対策に優れた擁壁 民間工事

ヤンマー建機試験場の担当の方とコンサルタントからの要望で、補強土壁工法と箱型擁壁を提案しました。経済性では補強土壁工法にかないませんでしたが、掘削削減、外観性は箱型擁壁が優れており、 1番の決め手になったのが最近の大雨による災害が多いため、排水性に優れた箱型擁壁が良いという地元の要望もあり、箱型擁壁が採用されました。
施工では単粒土砕石をテンサーで巻く作業が大変だと言われてましたが、本体据付の進捗はよく短い工事期間だったのもあり、業者様からも大変喜ばれました。
発注者 : 民間工事
工事名 : ヤンマー建機テスト場造成工
現場住所: 福岡県八女市
竣工時期: 2022年6月
施工規模: 壁高:4.0~8.0m 延長:146.0m
施工面積: 833.0 ㎡
       
設計のポイント 大型ブロックと違ってコンクリートがほぼ不要な工法で、補強土壁より控えが小さく、単粒土砕石を使用することでの排水性に加え、製品を反転させることで現場打部不要の線形折れに対応できる。
採用のポイント 控えが短いため、掘削の削減ができる。単粒土砕石による排水性が良い。外観が良い。
[ 設計条件] C=10.0KN/㎡・Φ=30.0° γ=19KN/㎡ 勾配・形状: 勾配1:0.5 緑化なし

 


詳細な説明をご希望される方は、下記連絡先にお問い合わせをお願いいたします。

発行:箱型擁壁協会 広報部会担当:          TEL:058-201-0230