施工例
嵩上げ道路に箱型擁壁を採用
津波避難に有効な擁壁
東日本大震災後まもなく設計業務が始まりましたが、当時は生コンクリートの慢性的な不足がいつまで続くか不透明な時期でもあり、生コンクリートをほぼ使用しない箱型擁壁を早い段階から優位に進める事ができました。
発注者側からも、現場が海岸より約100m程しか離れていないため、万が一避難する際にも人が登れる擁壁は、非常に有効な工法であるとの後押しもありました。
発注者 : |
国土交通省 東北地方整備局
仙台河川国道事務所 |
工事名 : |
二十一浜地区道路改良舗装工事 |
現場住所: |
宮城県気仙沼市本吉町二十一浜地内 |
竣工時期: |
2019年3月 |
施工規模: |
壁高:13m 延長:56.8m |
施工面積: |
380㎡ |
使用現場 |
設計条件 |
勾配・形状 |
災害復旧 |
c=15KN/㎡・Φ=30・γ=20KN/㎡ |
切土盛土・緑化無し・勾配:1:0.8 |
現場担当営業からの意見と感想
設計ポイント |
当該施工現場は、海岸近くを走る国道45号線で、2011年3月の東日本大震災によって国道に架かる橋梁が津波により被災し、約15m程嵩上げした新設道路の橋台周りに採用されました。擁壁の勾配を1:0.8と緩やかにする事で、同規模の津波が発生した場合にも人が登って避難できる工法としても評価されました。
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採用ポイント |
設計時は、A1橋台の海側・山側、A2橋台の海側・山側の4箇所で設計していましたが、工事発注後に山側の用地買収の問題が発生したため、最終的にはA1・A2橋台の海側のみの施工となりました。 |