2018年 3月号

2018年 3月号

安全!安心!箱型未来通信

2018年 3月号

Mar-2018
vol.26 

箱型擁壁は耐震性・排水性・安全性・環境性・施工性・経済性に優れた工法として、各地で箱型擁壁工法が採用されています。急速施工が容易で災害復旧にも最適な工法として全国で2670件の採用実績があります。箱型未来通信では、全国の箱型擁壁の採用事例をご紹介しています。

施工事例1 三重県 壁高17.5m 大規模調整池で採用された箱型擁壁 調整池

ご採用頂いたポイント: 施工が早い。経済性に優れている。
当該現場は新名神高速道路の雨水処理として、新四日市ジャンクション付近の大規模調整池に箱型擁壁を採用していただきました。当初設計は現場打ちの逆T擁壁でしたが、工期的に部分開通に間に合わないという理由からゼネコン様より声をかけて頂き、大型ブロック、逆巻き工法との比較で構造性と経済性で箱型擁壁が有利となり、採用に至りました。複雑な線形のため、勾配と施工延長の変更が発生したましたが、小段幅や延長合わせの調整コンクリートの変更が容易に出来ることにより、滞ることなく完成し2016年9月開通となりました。
発注者 : 中日本高速道路株式会社
工事名 : 名神高速道路四日市中工事
現場住所: 三重県四日市市
竣工時期: 2016年4月
施工規模: 壁高:18m 延長:333m
施工面積: 3983㎡
設計のポイント 各地層毎の土質定数を安定計算に反映させ、17.5mの高壁高でも経済的な擁壁が提案出来た。
施工のポイント 小段幅、施工延長が変更になっても現地合わせが容易。
[ 設計条件] Φ=38.1kN、c=11.0KN、γ=18.3KN 勾配・形状: 5分(下5段は7分) 切土・直線曲線混在

 
施工事例2 長野県 湧水処理が課題となった、山間部曲線擁壁の施工現場 道路改良

ご採用頂いたポイント: 排水性能に優れている。曲線施工が容易である。
当該現場は長野県と岐阜県の県境にある大桑村にあります。 背面より湧水が多く擁壁を構築するに当たり透水処理に長けた製品が求められていました。箱型擁壁は単粒砕石を箱体に詰めて施工するため排水性に優れていることがご採用いただく大きなポイントになりました。
また、道路の線形がカーブのため曲線施工が必要で山間部のため現場での加工を避けたいとのご要望もありました。箱型擁壁の曲線施工は製品を反転することで容易に構築でき施工性での優位性もあらためて感じました。さらに生コンを使用しないため山間部での施工が容易で、工期短縮が期待出来ます。
おかげさまできれいなカーブに対応して擁壁を構築することができました。
発注者 : 長野県木曽建設事務所 様
工事名 : H28社会資本総合交付金
(広域連携)工事
現場住所: 木曽郡大桑村
竣工時期: 2016年4月
施工規模: 壁高:5m 延長:26.2m
施工面積: 137㎡
設計のポイント 10%近い縦断勾配で、内Rの曲線で積み上げる線形のため割付に苦労した。
施工のポイント 背面からの湧水を壁体材の単竜砕石を通し基礎部のドレンパイプですべて排水できた。
[ 設計条件] Φ=36.3、c=4.0、γ=16.87、kh=0.12 勾配・形状: 5分・曲線

 
施工事例3 長野県 施工は11月初旬、標高1800m高地の施工現場 林道改良

ご採用頂いたポイント: 施工が早い。経済性に優れている
道下の法面が崩落しかけていた現場で、耐震・排水性能に優れた箱型擁壁「フリーウォール」を採用、施工いただきました。この現場では既設水路が擁壁から法面に排水される構造となっていました。
そのため、起工測量の結果を待って箱型擁壁からヒューム管を取り出す位置決めを慎重に検討して断面・展開図を作成し直して業者様に据えていただきました。
施工時期は11月初旬で標高1800m程の高地での施工現場でした。
なんと工事中に初雪も観測されるなど厳しい環境での施工が求められました。
箱型擁壁は埋戻し部にほとんど生コンを使用しない構造の為、コンクリートの養生期間を待たず施工が可能です。本格的な冬が到来する前に竣工を迎える事が出来ました。
発注者 : 長野県小谷村役場 様
工事名 : 栂池林道改良工事
現場住所: 北安曇郡小谷村役場
竣工時期: 2017年11月
施工規模: 壁高:7m 延長:24m
施工面積: 164㎡
設計のポイント 擁壁中央からヒューム管が出る構造のため上下左右の割付と補強の設計に注力した。
施工のポイント 工期がタイトであったため工事進捗がスムーズに進行するよう製品納入に配慮した。
[ 設計条件] Φ=30、c=5.2、γ=19、kh=0.12 勾配・形状:

 
施工事例4 愛知県 コンビニエンスストア 民間造成工事に採用された箱型擁壁 造成工事

ご採用頂いたポイント: 施工が早い。経済性、景観がよい。耐震性擁壁、曲線施工が容易。
岡崎市内でコンビニエンスストアの新築造成計画があり、当初は別工法で擁壁の計画が進んでいました。その間に、施主様がホームページから箱型擁壁を見つけ問い合わせを頂きました。実際に詳細検討をすると、当初計画案の擁壁工法より低コストで施工性もよいとのことで採用に至りました。箱型擁壁はその構造特性上、車両が通行することで生じる摩擦音やエンジン音などの騒音を吸収する効果も期待でき、擁壁周辺の住環境を改善できると考えます。
発注者 : 民間工事
工事名 : コンビニエンスストア造成工事
現場住所: 愛知県岡崎市
竣工時期: 2016年6月
施工規模: 壁高:12m 延長:63m
施工面積: 750㎡
設計のポイント 民間物件で開発申請が必要であったため、地山の円弧すべりの検討を行い、のり面保護ブロックとして採用。
施工のポイント 施工スピードが速い。階段積み勾配により圧迫感を抑えることができた。
[ 設計条件] Φ=34.1°、c=10KN、γ=18.1KN 勾配・形状: 5分・直線/曲線混在