2022年 2月号

2022年 2月号

安全!安心!箱型未来通信

2022年 2月号

Feb-2022
vol.38
 
箱型擁壁は耐震性・排水性・安全性・環境性・施工性・経済性に優れた工法として、各地で箱型擁壁工法が採用されています。耐震性に優れ急速施工が容易で災害復旧にも最適な工法として全国で2866件の採用実績があります。箱型未来通信では、全国の箱型擁壁の採用事例をご紹介しています。
 
施工事例1 静岡県 施工性が評価され、設計変更でNEXCO様に採用された現場 橋梁下法面

ご採用頂いたポイント: 安全性・曲線施工・可撓性・耐震性
当初の設計は補強土になっていましたが受注したゼネコンさんと設計変更を行い採用に至りました。経緯としては、ゼネコンさんへ営業した際に、今回の現場での補強土の施工が難しいことから、何か他に優れた擁壁はないかの相談を受けたことが始まりでした。
様々な擁壁をPRする中で、施工性、経済性に優れた箱型擁壁をゼネコンさんも気に入り設計検討を行いました。
現地地盤がそのままだと箱型擁壁がOUTになることから、箱型擁壁がOKとなる土質条件に地盤改良を前提にご提案しました。箱型擁壁+地盤改良でも他工法より施工性・経済性が優位であったため採用に至りました。
発注者 : 中日本高速道路(株)静岡工事事務所
工事名 : 第二東名高速道路 島田第一トンネル上り線(その2)工事
現場住所: 静岡県島田市内
竣工時期: 2011年4月
施工規模: 壁高12m×延長68m
施工面積: 800㎡
設計のポイント 曲線部が多く、小段割の配置等に苦労しました。また地盤が悪く箱型擁壁が安定する土質条件に地盤改良をして対応しました。
施工のポイント 新東名高速道路の島田トンネルの橋梁下に施工した箱型擁壁で施工性が評価されました。
[ 設計条件] Φ=30°、c=4KN、γ=19KN 勾配・形状: 1:0.5 切土・直線曲線混在

 
施工事例2 愛知県 設楽ダム建設に伴う住居移転用地の宅地造成工事 宅地造成

ご採用頂いたポイント: 経済性・景観性
本件は、設楽ダム建設に伴い水没地域の方々の住居移転用の宅地造成工事にて施工された事例で、設楽町市街地が一望できる造成地です。他工法との経済比較を行った結果、他工法は壁高が高くなると㎡単価が高くなりますが、本工法は壁高が高くなっても等断面のため高くなるほど㎡単価が安くなります。景観性と合わせて採用に至ったポイントと思います。施工は2㎡/個のブロックの据付→単粒度砕石の投入→転圧というサイクルの単純作業の繰り返で生コンを使用しないため天候に左右されず順調に施工され、平成21年度に完成いたしました。現在では住居移転された方々が居住されていらっしゃいます。
発注者 : 愛知県住宅供給公社
工事名 : サンヒル小木山宅地造成工事(第1工区)
現場住所: 北設楽郡設楽町田口字小木山地内
竣工時期: 2011年10月
施工規模: 壁高10m×延長93m
施工面積: 806㎡
設計のポイント 既設は間知ブロック+盛土となっており土質定数も良い値ではないため、盛土を取り除き改良土に置き換える事とし壁体には土圧が掛からない設計をしました。
また、本件は公共の宅地造成事業の為、過去に開発許可案件で本工法を採用した事例を示す事で採用に至りました。
施工のポイント 擁壁前面に施工ヤードが無く擁壁背面の軟弱な盛土を掘削し、搬入用スロープを設け作業ヤードを確保した。掘削した背面土は改良し埋め戻しながらスロープは徐々に短く、施工ヤードは徐々に上部に移動する方法を採用しました。
[ 設計条件] Φ=0°、c=53KN、γ=20.2KN 勾配・形状: 1:0.5 盛土・直線

 
施工事例3 愛知県 複雑な地形に対応できる擁壁 設楽ダム設楽根羽線 下部工事

ご採用頂いたポイント: 耐震性・可撓性・経済性・景観性
愛知県北設楽郡設楽町田口地内に設楽ダムを建設予定で設楽ダム外周道路下に箱型擁壁を採用していただきました。
ダム完成後は箱型擁壁横がダムの進入口になる予定です。
設楽町田口地内には設楽ダム代替地工事で他に2ヵ所 箱型擁壁が採用されています。
発注者 : 国土交通省中部地整 設楽ダム工事事務所
工事名 : 平成29年度設楽ダム設楽根羽線1号線下部工事
現場住所: 北設楽郡設楽町田口字小木山地内
竣工時期: 2018年11月
施工規模: 壁高7m×延長26m
施工面積: 150㎡
設計のポイント 施工延長は短いですが岩が一部飛び出ており、岩を掘削せず岩の形状に合わせた箱型擁壁の割付を行いました。
施工のポイント 橋台回りの土留めとして施工した箱型擁壁で、規模は小さいですが地形が複雑で手前に工事用桟橋があり、様々な施工方法を考慮した現場です。
[ 設計条件] Φ=30°、c=7KN、γ=19KN 勾配・形状: 1:0.5 切土・直線・混在

 
施工事例4 三重県 天候に左右されず施工性が良い箱型擁壁 法面工事

ご採用頂いたポイント: 安全性・曲線施工・可撓性・耐震性
当該現場は、小学校敷地内にあり法面崩落の復旧に使用して頂きました。崩落個所の上には避難施設にも指定されている体育館があり、真横には児童が通学時に使用する昇降用階段があることから早期完成が求められていました。当初、大型ブロック工法の検討がされていましたが、宅地擁壁による安定基準を満たさないため、条件を満たし実績の多い箱型擁壁工法の採用となりました。
工事業者様にも、コンクリートを使用しないため、「天候に左右されず、施工性が良い」とお喜び頂けました。                                端部処理はブロックを反転することで対応する箱型擁壁の施工性の良さに好評を頂きました。
発注者 : 四日市市役所
工事名 : 川島小学校法面整備工事
現場住所: 三重県四日市市川島町
竣工時期: 2020年9月
施工規模: 壁高5m×延長73m
施工面積: 290㎡
設計のポイント 当初は大型ブロック工法で検討されていましたが、天候に左右されない施工性と景観性の良さで採用されました。
施工のポイント 施工性が良かった為、当初予定より早い納品完了となりました。テンサー数量が発注数量より多くなりました。
[ 設計条件] Φ=35°、c=7.3KN、γ=18KN 勾配・形状: 1:0.5・切土