2022年 7月号
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Jul-2022 |
vol.40 |
箱型擁壁は耐震性・排水性・安全性・環境性・施工性・経済性に優れた工法として、各地で箱型擁壁工法が採用されています。耐震性に優れ急速施工が容易で災害復旧にも最適な工法として全国で2880件の採用実績があります。箱型未来通信では、全国の箱型擁壁の採用事例をご紹介しています。 |
施工事例1 |
和歌山県 |
曲線施工が綺麗に仕上がる箱型擁壁 |
造成工事 |
ご採用頂いたポイント: 経済性・施工性・曲線施工・景観性
当該現場は南海トラフ巨大地震で津波浸水が想定される地域の防災拠点として避難できる広場・園庭・駐車場・福祉避難所にもなる『認定こども園・備蓄広場』 を整備する工事でした。
経済性・施工性だけでなく、曲線施工に対し現場打ちを設けず施工ができるため、他の大型ブロックと比べ景観性に優れることから、採用していただきました。
完成後は圧迫感のない、美しい曲線に仕上がりました。
発注者 : |
和歌山県みなべ市役所 |
工事名 : |
みなべ防災拠点整備工事 |
現場住所: |
和歌山県日高郡みなべ町 |
竣工時期: |
2021年3月 |
施工規模: |
壁高 7m x 延長 230m |
施工面積: |
1288㎡ |
設計のポイント |
擁壁上部の道路は下り坂で縦断勾配があり、平面線形はS字となっていたため、かなり複雑で割付図の作成に苦労しました。 |
施工のポイント |
新東名高速道路の島田トンネルの橋梁下に施工した箱型擁壁で施工性が評価された現場です。 |
[ 設計条件] |
Φ=30.0°、c=10 kN/㎡、γ=10.0kN/㎥ |
勾配・形状: |
1 : 0.7・切土・盛土・曲線 |
施工事例2 |
京都府 |
山深い急傾斜地で発生した災害の復旧工事 |
災害復旧 |
ご採用頂いたポイント: 経済性・生コン不使用
当該工事は災害復旧工事でした。災害前に敷設されていたL型擁壁が降雨と湧水の影響で滑落した現場で、箱型擁壁の生コンを使用しない特性と排水性の良さが際立った現場です。林道で山深い場所であった為、設計当初から生コンクリートの調達が課題となっていました。採用の決め手は単粒度砕石での施工です。施工性の良さを施工業者様にご納得いただけた現場でした。
発注者 : |
京都府京都市役所 |
工事名 : |
林道災害復旧工事 |
現場住所: |
京都府京都市 |
竣工時期: |
2020年10月 |
施工規模: |
壁高 14m x 延長 20m |
施工面積: |
74㎡ |
設計のポイント |
急傾斜の現場で当時の担当はドローンを使用した写真撮影を試みました。 |
施工のポイント |
現場は山深い場所で生コンの供給が困難であった為、箱型擁壁が採用となりました。 |
[ 設計条件] |
Φ=35°、c=10 kN/㎡、γ=19kN/㎥ |
勾配・形状: |
1 : 0.5・盛土 直線勾配 |
施工事例3 |
京都府 |
縦断勾配が12%の急勾配の道路に敷設しました |
工事用道路 |
ご採用頂いたポイント: 地震に強い、経済性
設計当時の箱型擁壁設計マニュアルに記載があった最大縦断勾配12%での施工となりました。完成後の写真は綺麗に仕上がってますが、平面の折れ点が一箇所あり、その部分の取り合いについて施工業者様と色々と相談しながら施工していただきました。施工は、スムーズに進行して箱型擁壁の施工性の良さについてお客様に満足していただけました。
発注者 : |
京都府山城北土木事務所 |
工事名 : |
養老谷川緊急自然災害防止対策(砂防)工事 |
現場住所: |
京都府宇治市炭山地内 |
竣工時期: |
2020年10月 |
施工規模: |
壁高 10m x 延長 54m |
施工面積: |
540㎡ |
設計のポイント |
設計当時の箱型擁壁設計マニュアルに記載があった縦断勾配12%での施工となりました。今は、原則レベル施工で最大5%までとなっています。 |
施工のポイント |
最大壁高が10mで地震時を考慮した経済性が他の工法よりも優位であった点が採用の決め手となりました。 |
[ 設計条件] |
Φ=35°、c=6 kN/㎡、γ=20kN/㎥ |
勾配・形状: |
1 : 0.5・盛土 直線 |
施工事例4 |
和歌山 |
子供たちのために!早期復旧 |
災害復旧 |
ご採用頂いたポイント: 経済性・排水性
小学校敷地内の災害復旧で採用いただき施工が完了した物件です。
天端から土羽を背負っていることもあり、通常の大型ブロックでは断面が非常に大きく切土幅も大きくなるため上部のグラウンドにまで掘削影響が出る懸念がありました。そこでなるべく小さい断面になる製品の選定が必要なりました。さらに背面からの湧水も多く排水処理に長けた製品が求められ、検討した結果箱型擁壁工法を採用いただきました。
小学校の入学式までには工事を終えることが条件で工期が短い現場でしたが、生コンをほとんど使用することなく終日施工できる箱型擁壁工法により、無事に工期内に施工が完了できました。工事業者様からもスムーズに施工できたとの感謝の声を頂きました。
グラウンドの一部を立ち入り禁止にしていたので、早期復旧によって子供たちが広々としたグラウンドを走り回れるようになり、たいへん喜ばしく感じました。
発注者 : |
和歌山県橋本市役所 |
工事名 : |
西部小学校西線災害復旧工事 |
現場住所: |
和歌山県橋本市 |
竣工時期: |
2020年9月 |
施工規模: |
壁高 5m x 延長 63m |
施工面積: |
327㎡ |
設計のポイント |
大型ブロックや他工法との比較検討の結果、経済性に優れ、排水処理、施工性にも優れる工法として採用して頂きました。 |
[ 設計条件] |
Φ=35°、c=7.3 kN/㎡、γ=18.0kN/㎥ |
勾配・形状: |
1 : 0.3・切土 直線 |